新山本達久vol.4

今日からDJFukuyokaセレクトによるサンレイン新サンプラー配布です!通販ももちろんもれなくつきますので是非!ちなみに3月いっぱいです!4月はまた違うスタッフのセレクトですよー


昨日曲目を載せ忘れたので、載せときます!


DJ FUKUYUKAによる収録曲解説!!(表示順:アーティスト名/曲名/収録作品名)

Horkeškart / Rewind! / Live In Solitude
2000年秋ベオグラードでアート集団SKARTのためにアマチュア合唱団+オーケストラが結成され、アートと音楽を通じて、公共意識や個人責任の意識の向上を図るべく活動を始めたのがこのグループである。45人組みでクラフトワークやパンクバンドのカバー曲を合唱するというかなりオルタナティブな活動をする彼らならではの曲を収録した。人間の声というのもが如何に究極の楽器でハードコアな表現に向いているということを再認識させてくれる作品である。アルバムのほかの曲もかなり面白いので是非手にとって聴いてみてください。


SOFT CIRCLE / Sundazed / Full Bloom
過去にLIGHTNING BOLTやBLACK DICEでドラマーとして活躍していたこともあるヒシャム・アキラ・バルーチャによるソロ・プロジェクトSOFT CIRCLE。その1stアルバムに収録されている楽曲です。彼はバンド以外にも写真家や画家としても活動していて、さらにヤマタカEYヨ(BOREDOMS)や、タイヨンダイ・ブラクストン(BATTLES)らとコラボレーションしたり、ゆらゆら帝国BOREDOMSアメリカツアーをサポートするなど各所で活躍していてかなりの注目を集める人物です。このアルバムでは「夢を見ているときに聞こえた音」をイメージして作ったというとおり幽玄的で透明感のある音像が広がっています。スティーブ・ライヒ、テリー・ライリー、フィリップ・グラスなどのミニマル・ミュージックをサンプリング音源を多用して作った感じの非常にクォリティーが高く耳に優しい作品です。


bATH TUB OFFENDERS / ジミCRUCIFIX / HUMANS NON HUMANS
STRUGGLE FOR PRIDEやABARAHAM CROSSなどとシーンを盛り上げている混沌民族サウンド集団BUTTHEAD SUNGLASSのボーカリストである簾内ケ蟲(スノウチケム)氏によるソロ・ユニットbATH TUB OFFENDERSによるオリジナル・アルバムHUMANS NON HUMANS収録曲。このアルバムに収められている曲はIDJUT BOYS、DJ HARVEY、RUB`N`TUGなどの所謂ディスコ・ダブ系のDJ達がプレイしそうなスペーシー・ダブ・ディスコ・チューンの連発です。こういう作品を聞いているとハードコア・パンクハウス・ミュージックの目指している方向のベクトルって重なるんだよなーって思います。



NK-777 / DROPPER / FUSION FOR BABIES
90年代初頭メジャーデビューも果たしディープな音楽好事家たちに絶賛されていた日本語ファンキー・ソウル・バンドTHE CHANGでベースを弾いていた中沢一宏氏による打ち込みソロユニットNK-777の自主CDRに収められている曲。マシュー・ハーバートの作るようなテッキーなクリック・ハウスと空間系エレクトロニカとグルービーなフュージョン・ベースの融合によって生み出されるのはやわらかく尖ったフュージョンハウス・ミュージックエレクトロニカファンにもダンスミュージックファンにも、そしてもちろんオルタナティブロックファンにも十分心に響く打ち込みサウンドです。このCDRは現在当店だけの販売になってますのでこのサンプラーを聞いて興味を持った方はCDRのほうも是非試してみてください。



LYMBYC SYSTYM / BIRDS / LOVE YOUR ABUSER
アリゾナ州の郊外で生まれ育った二人の兄弟によるデュオLYMBYC SYSTEMのデビューアルバムに収められた曲。エレクトロニカとブレークビーツを生演奏を交えていい塩梅にポストロック調に纏め上げたこの作品は音楽の空中爆発を記録したような作品です。2007年6月には初来日も果たしており日本にもファン層は俄かに広がっている様子。アナログシンセサイザーとラップトップと生楽器を無理なく融合し新しい境地に到達しているといっても過言ではありません。ANTICON系のアーティストのファンにもオススメします。



PANORAMA FAMILY / 無駄遣い宣言 / FAMILY ALBUM
極悪ヤンキーとオタクに二極化してしまった日本語ラップシーンにそのハザマを行く所謂普通の感覚を持った新世代の登場です。オルガンバー周辺のオールジャンルMIXという感覚を研ぎ澄ませさらに抜群のセンスでもってジャジーでヒップなトラックとリリックを聞かせてくれるPANORAMA FAMILY。自分は最初このアルバムを聞いたとき、初期スチャダラパーのもつユーモアと適度なお洒落感に通ずるものがあるなーと思ったのですが、本人達はこのアルバムを作った時点ではその辺をまったく聞いたことがなかったそうです。何かをフォローするのではなく、自分達のセンスを信じて作品を作り上げる姿勢がオリジナリティーを持たせているという事実に驚かされました。この収録曲のベースラインとフルートリフはジャッキー・チェンの主演映画バトルクリーク・ブローのテーマ曲からのサンプリングというそのセンスにもニヤリとさせられます。



ADRIAN ORANGE & HER BAND / YOU`RE MY HOME / ADRIAN ORANGE & HER BAND
オレゴン州ポートランドを拠点に活動をするADRIAN ORANGEはこのバンド名にもかかわらず男性だ。しかもこのアルバムを製作した当時は若干21歳であったらしい。この若さでこのようなフォーキーながらポップなアルバムを作り上げたというとやっぱり、BEIRUTを思い起こしてしまう。BEIRUTというとバルカン・ミュージックに重きを置いているがこのADRIAN ORANGEはアフロ・フォーク・ミュージックやアシッド・サイケ・フォークに近い印象だ。しかしながら随所でバルカン・ミュージックに通ずる悲哀と哀愁を感じさせてくれます。ブラスなども交えながら独自の世界観を提示してくれるこの作品はかなりオススメですよ。



モロコ / 青写真 / だからゆくのさ
高知県を拠点に各所で話題をふりまいているモロコのミニアルバムに続く1stフルアルバムに収録されている曲。ニール・ヤングジョニ・ミッチェル荒井由美などフォーキーなポップスを教科書に独特な世界観を持つ歌声はひとたび聴いただけで癖になります。最初彼らの楽曲を聴いたときFISHMANSやフォーク時代のRC SUCCESSIONなどの先達を思い起こしました。透明感のある歌声、オリジナリティーのある楽曲に心の奥底をくすぐられるような感覚は是非とも皆さんに体感していただきたいです。アルバムにはバンドサウンドによるブルージーなロックも収録するなど新機軸も見せてくれています。


2009-03-01発売



本日のオススメ商品!



miimo/Live dubplate 10

miimo live dubplateシリーズ vol.10。2009年2月8日、二子玉川、Pink Noiseでのライブ。新曲2曲とレギュラー曲で熱い46分の演奏。アフロビートのFirst、ハードコア化したCold Skinなど、ジャンル枠に収まらない展開!20枚限定、エディション・ナンバー入り!(miimoのサイトより)

何度もこのblogに取り上げているスチールパン奏者町田良夫さん率いるmiimoの新しいライブ音源です。ライブ音源とあなどるなかれ、音がクソ良いです!演奏も、これライブ?!と疑いたくなるようなハイクオリティ。miimoと言えば、ダブ、カリビアン、アフロ、エレクトロニカが入ったアンビエントmeetsダンスミュージックな音ですが、今回はドラムンベースの速さまで加速し、後半はほんとにサイケドラムンになっています。スチールパンの穏やかな音色で踊れるとは気持ち良い限りです。税込1050円とお安いですし、下記のmyspaceでどんな感じかチェックしてみて下さい。

miimo myspace
http://www.myspace.com/miimomusic



今日から営業時間も勤務体系も変わりました。スタッフの被り時間が無いので、常に店員は1人という状態になります。では遅番の佐野さんに代わりますー


山本達久



遅番の佐野です

山本君が書いてくれている通り今日から自分が選曲したサンプラーの配布が始まっています。

我ながらなかなか面白いサンプラーになったと思います。

是非ともいろいろな方に聞いていただいて新しい発見をしてもらえればなーという思いで選曲してみました。

ブログやホームページではやはり新しめの作品ばかり紹介することが多くなってしまうのでコレはと思う旧譜も色々織り込んでいます。


配布期間も一ヶ月間だけですので興味をもたれた方は早めにチェックしてみてください。

そんなこんなで今日のオススメです。

これはサンレインがちょうど開店したばかりの頃に来日していたバンドの作品。

ARTHUR & YU / IN CAMERA

http://www.sunrain-records.com/catalog-256.html

インターネットを通じて出会った二人の男女によるデュオARTHUR & YUのアルバムです。

アコースティック・ギターの演奏にあわせて男女の声が良い具合にハーモニーを奏でるこの作品はニール・ヤングの朴訥な感じとシド・バレットの浮世離れしたサイケ感とを掛け合わせたようなドリーミーなウタモノ作品です。

2007年に行われた来日ツアーでのライブではとにかく歌うのが楽しくてしょうがないというような多幸感が二人からにじみ出ていて会場中を暖かい空気で包み込んでいました。

日々の生活で疲れてしまったときなどにこの作品を聴くと穏やかな気持ちになれるでしょう。

こんな感じで旧譜にもなかなか面白い作品がまだまだあるので皆さんも色々チェックしてみてください。




佐野ヒロシ