先週の入荷情報

 今月は、いい歌もの作品が普段に増して入荷していると思います。
 野村和孝さんのツアー限定作品は初回分がさくっと売り切れて、再入荷。先々週発売になりますが埋火の「ジオラマ」は大人気(現在一時的に品切れしていますが、今週末には入荷予定です)、おかげさまで、ゆーきゃん「ロータリー・ソングズ」なども好調です。
 そればかりでなく、オルタナティヴなテイストのものや、ミックスCDも面白い動きを見せており、「え?」というような組み合わせで買ってくださる方もちらほら。逆に教わることも多いです。ありがとうございますー。


10月10日
【新入荷】「dOPPO / 遠雷」
http://bit.ly/p1OJbF
Discharming man 蛯名さんの主宰する5Bレコードからリリースされた前作『毒ヘビはいそがない』は高円寺時代のサンレイン・ベストセラーの一枚でした。その後の作品を待っていた方も多いのではないでしょうか。メンバーチェンジや移住などを経て、じつに4年ぶりとなる5曲入りEPがようやく到着です。レコーディングはTEASI、GO FISHなどを手掛けた稲田誠さん(棚レコード)。一発録音を基調にしたアナログレコーディングが、メロディライン、歌詞、声、そして演奏の独特な空気感など、dOPPOのオリジナリティを見事に浮き出させています。ゲストミュージシャンにはClimb The Mindでギターボーカルを担当する山内さんがピアノで参加。ジャケは橋本くん本人による切り絵です。


【新入荷】「ジョセフ・アルフ・ポルカ / 空からやってきた緑の三本指」
http://bit.ly/p6gGVB
名古屋の4人組、ジョセフ・アルフ・ポルカによる自主音源が入荷!これは良いバンドに出会いました!最近のUSインディ・バンドっぽいアプローチもありつつ、名コンピ『7586』などに抽出された名古屋アンダーグラウンドの空気を自然とまとっていたり、aotoao(主宰はasunaさん)周辺の脱力かつ鋭角なトイ・ポップにも共通する匂いを感じたり…この幅の広い音楽性と、自分たちの遊びをエンターテイメントに変えるポップさは、サンレインでもお馴染みのceroシャムキャッツ、とんちレコードやこれレコードのバンド達といった、今が旬の東京シーンとも確実に呼応しているのではないでしょうか。名古屋のみならずいろんな場所でライブをされているので、もうご存知の方もいらっしゃると思うのですが、今後も要注目のバンドですね。


【新入荷】「VIDEO / 23nks」
http://bit.ly/ntT7uB
東京の音はこれ!!と言わんばかりのタイトルがまぶしいです。VIDEOのセカンドが到着。WEEKEND のラッパー、大谷学率いる5人組による新作。キラッキラのメロディと独創的な歌詞は本当に中毒性高いです。コメントを依頼されたのですが、書き終わっても一日中聴いてました。


【新入荷】「Pq / Hausdorff」
http://bit.ly/pmxVuS Pq
とくに隠しだてすることもないのに、依然として謎なバンド、Pqによる新作は10曲入り8分33秒!!アルトサックス、テナーサックス、クラリネット、笛、ドラム、パーカッションベース、ギター、ボーカル(トーンが異様に低い)。5人で奏でる、レコメン系〜カンタベリー〜フリージャズ〜ハードコアな一枚。ほんとにあっという間に終わります。が、なんでしょう、脱臼しまくっているのにタイト、人を馬鹿にしまくったようなストイックさ、そして圧倒的にフリーキーで不穏な祝祭感。うーん。もう一回聴こう…


【再入荷】[Pq / FromNeonTown」
http://bit.ly/pD4UV9
まだまだ面白いことできますよ!神奈川県あたりに生息すると思われる、謎だらけのこのバンドpq(キューピー)はアルト・サックス、テナー・サックス、トランペットが主にリフを紡ぎ、その管楽器奏者が持ち替えでドラム、ベース、ギターなどを演奏するといった4人組。雰囲気的にはHENRY COWやその後のフレッド・フリスの作風に近いものがありますが、初期ボアダムスやGOD IS MY CO-PILOT辺りの90SジャンクバンドやNO WAVEの影響もありそう。スッカスカの演奏にのっかるのは異様にキーの低いボーカル!!(笑)これがかなりクセになります。管楽器のフレーズのセンスが面白く、ロレッタセコハンなどが好きな方にもストライク。こういうバンドがSTIFF SLACKあたりからプレス盤をリリースするとまた面白いのになあ、と思いつつまずは、の自主録音CD-R。面白いので是非聴いてみてください!


【再入荷】「Pq / naturalist」
http://bit.ly/oNGXqK
なんとも謎めいたグループ、PqのセカンドCD-R。アルト、テナーの二本のサックス、トランペットにパーカッションといった多彩な楽器を交え、アヴァン・ジャズロックがポストパンク/ポストロックをふざけてやってみたという態でテンポよく進む、まるで悪夢系ショート・ムーヴィーのような作品。ときに詩的、ときにただの冗談に聴こえる呟きボーカルが全体のトーンをクールかつ悪趣味にしており、ザッパ〜John Zorn想い出波止場ロレッタセコハンと、時間軸も地域も無視して飛び飛びに伝染するケイオス系オルタナティヴの新しい地平を切り開く予感がビシビシ伝わってきます。ホームページにもマイスペースにも圧倒的に情報が不足している感じや、圧倒的に短い楽曲など、狙い澄まされたセンスを感じます。


10月11日
【新入荷】「SUN BEAM SUN / Almost There」
http://bit.ly/nPQXwt
ANGEL O.D. /BREAKfAST/ SATTELITE OF LOVE etc..ハードコア・オールスターズが奏でる奇跡のグッドメロディ!
アメリカンロックの大らかさ、アノラック・サウンドエヴァ―グリーン感、クレイジーホースやダイナソーJR.の轟音美メロ、そしてブッチャーズやキウイロールのエモーション。押しも押されぬ神奈川県央部在住のハードコア・パンクの雄たちが集まって奏でる音楽が、こんなにも豊穣で叙情的、表情豊かであることには驚きを隠せません。MOD LUNGやTHE BITEにも通じることですが、"ルーツ"への愛情と、メロディやアンサンブルを心からにいとおしむ
気持ちが気持ちよく伝わってきて、聴き終えたときの爽快感が素晴らしい。加えて、ささくれ立ったギターと激しいリズム隊でハードコアに爆発する瞬間もしっかり押さえてあり、彼らにしかできない抑揚が実にカッコいいです。サンレインにはこの作品が初入荷のバンドですが、大好きになりましたよ!フジムラ(SUPER DUMB/U.G MAN)、T井上 (ANGEL O.D.)、DEARTHRO (COSMIC NEUROSE)といったゲストボーカリスト陣も参加。


【新入荷】「indies issue / vol.59」
http://bit.ly/rmCBFt
今号は、何と言っても山本精一33ページ大解剖!!
「事実関係がちょっとあやしい」という指摘もありつつ、語られることのなかった関西アンダーグラウンド黎明期の歴史にまで光を当てる好企画。この巨人が内に秘めた宇宙が、ほんのすこしだけ見えやすくなります。


【再入荷】「野村和孝 / Arete School of Patternalization」
http://bit.ly/n8XFK4
旭川〜シアトルを繋ぐワールド・スタンダードなSSW・野村和孝によるツアー限定CDRを委託していただきました。ご本人の解説・コード譜・歌詞を同封した限定199枚!!このひとは、ただ「英語だから」という次元を越えて、ギターも歌もあのシアトル周辺のオルタナ・フォークの流れを、表面から水底まで見事に呑みこんで消化しているように思えます。ほんのちょっとの味付けに加えた音響のセンスや、これは絶対アソビだろうー?と分かるのに、結局はちゃんと聴かせてしまう音楽力。素晴らしい。


【再入荷】「Julie Hurd / Wooden Wallpaper」
http://bit.ly/orqYG2
モンタナ州ミズーラのSSWが仏マルセイユで録音したCDRがHALF YOGURTより!!ギターやアコーディオンの伴奏にのせて、やわらかでプレーンな歌声、レーベルインフォ曰く「掠れそうで掠れない」歌声が空気中に溶けてゆきます。
2011年9月30日から始まる、レーベルオーナー野村和孝氏との来日ツアーを前にしての限定CD-R。下のSound Cloudはメンバーを加えた"Julie & the Wolves"名義になっていますが、この作品はさらにパーソナルで、それゆえに風通しの良い仕上がりに。素敵です。


10月12日
【新入荷】「ゆーきゃん / ロータリー・ソングズ」
http://bit.ly/pyc87h
ゆーきゃん、4年ぶりの流通盤、ソロとしては実に7年ぶりの作品。高橋健太郎さんの家が取り壊しになる数日前に録音され、ひっそりと眠っていた音源に、田代貴之(bass)、エマーソン北村(key)、見汐麻衣(cho)、そして高橋さんご本人(guitar,etc...)と、ゲストプレイヤーの見事な力添えを得て出来上がった5曲に、ホーム・京都UrBANGUILDでのライブを収録した全6曲入り。アートワークは京都在住の画家・足田メロウ氏。かねてから親交のあるトラックメーカー・FRAGMENT主宰の術ノ穴よりりリースです。


【再入荷】「ゆーきゃん / To The Sea」
http://bit.ly/lXuT4W
2010年〜2011年にかけて、ポータブルレコーダーで何気なく拾われた音の記録。ドアが開閉する音、バーで氷が砕かれる音、ハーシュノイズ、些細な間違い、それらさえも「アリだな」と思える瞬間の詰まったテイクをコンパイルしました。マスタリングはWATER WATER CAMEL田辺玄。スピーカーから流れてくる音の一切があたたかいです。


下記の動画は、Julie Hurdさん。現在ツアー中の彼女、これは10月7日の名古屋でのライブの模様!いいですね!