見汐麻衣 その5

ここ最近これを聴いてます。


MIRAH「(a)spera」
http://www.sunrain-records.com/catalog-1810.html

うたにもいろいろあります。
そこにはうたを囲む音、放つ音、なじませる音。尖らせる音。それぞれの音があります。質感や色もあります。

今日オススメしようとしてる音源ですが、私はここ半年前まで、正直苦手な部類に入る音楽でした。
何故、苦手なのか。すっごい簡単に言うと
聴いていても自分の中で「動くもの」がいっこもないように思えたからです。

例えば雨の雫が葉っぱに当たって、葉っぱはほんの数秒、少しだけ、雫の落下、広がりによって、
上下に揺れ、なにもなかったようにまた、其処に在りつづけるわけです。その「ほんの数秒揺れる」ってところがとても重要なのです。

半年前、お店でたまたまミラーを流していまして、その時、何も考えずにただ自分がそこに居るだけという
ような意識だったんですが(仕事しろよとか言わないでください。)

その時、しずーかに揺れたんです。ほんの数秒。
「あぁ、すっごいいい音楽だなぁ」と心から思いました。

なんでしょう。

それからしばらくその出来事について考えました。

聴かず嫌いとも違うしなぁ。。とか。

いっこ、思ったのは、
やさしくノックされる感覚なんです。気配を消して後ろからそっと肩を撫でるというか。

例えば、個人的解釈ですが、
二階堂和美さんもそうです。(ソロの時がより強く。)
テニスコーツもそうです。

そこに、歌のようなものが漂っていて、空気にいっぱい溶け込んでいて、
それがなにかのはずみで(音の役割も大きい気がする。)目の前にいて、静かにノックして
入ってくるのですよ。

歌がもっと、立体的で、
ノックの音がこちらを確認するように叩いてくる歌というのもあって、

松倉如子さんや、浜田真理子さん。

私はそういうものの方が性にあってると思いこんでいたんですが、

いやはや、ミラー最高。


自分には絶対ないセンスに羨望のようなものさえ沸々と湧き上がる始末です。

このアルバム最高です。


「うた」って、様々です。ほんとに。

このアルバムの中で広がる日常は、自分の生活よりもなんか絶対的なものを感じてしまいます。
暮らしの中に音楽がある人のような気がしてなりません。

うーん、ライブ行きたい。。。。

長くなった、おわります。