新山本達久vol.12

奇跡の一週間に3回目の出勤です。
連日しつこくsim+otomoのCDを宣伝して参りましたが、SunrainRecordsで取り扱いを始めたのが13日からで、今日は金曜ですが、今の所うちの店のweekly chart、堂々の3位タイでございます。ありがとうございます。少しでも興味を持って頂けて嬉しいです。本日更に追加を預かりましたんで、店内にレコメンドコーナーを作ります。ハードコア好きも、テクノ好きも、ブレイクビーツ好きも、ニューウェーヴ好きも、ミニマルミュージック好きも、ダンスミュージック好きも、勿論、ノイズ、アヴァンギャルド、電子音響、インプロ、現代音楽好きの方にも是非聴いて欲しいです。感想は自由ですが。ジャケットも凝ってまして、裏表と異なる大きさの穴が開いていて、中の盤面が覗いている形なんですが、それも含めて非常に男心をくすぐるカッチョイイ作りになってます。

あと、大友さん関連のCDはほとんどそうですが、コピーCDRや、itunesに一度入ってから再生すると、本来意図する音ではなくなるサウンドプロダクトが施されてますんで、是非CDで爆音で聴いてみて下さい。もしかしたら、どこからかダウンロードした音源を聴いたという方もいらっしゃるかもしれませんが、製品のCDが本来の音ですので、一度製品盤を聴いてみて欲しいです。



オススメ商品!


Alejandro Franov/Khali

DDCN4007/¥2500/CD/2007.06.06 release

こんなに自由奔放にやって、こんなに味のあるものを作れる人は、実は世界にそんなにいないと思います。アレハンドロはもう何やってもいいのです。 山本精一

世界のありとあらゆる空間と距離と時間とを、何の違和感もなく、浮遊しているかの如く遊び続けるアレハンドロ。音楽の神様が、音楽そのものを人間の形にしてみたら、アレハンドロ・フラノフという、あの形になる事を僕らは知った。この新作も、大好きな愛聴盤になる事は間違いないです。 勝井祐二 (ROVO) 〜

こことは違う暑い地域のような音がするから、何故かお休み気分になって、もうすぐ北半球にも夏が来ることだし、ワクワクした気分にさせてくれる。だけど少しセンチメンタル。だから夢の中で懐かしい人とそれはそれは素敵なヴァケーションに行くみたい。目覚めても哀しくない夢。ただ素晴らしかった夢! Tujiko Noriko

前作「オプシグノ」から3年ぶりとなる6thアルバム「カーリ」は、アフリカ・ジンバブエの民族楽器「ムビラ(親指ピアノ)」、パラグアイのハープ「アルパ」、そして「シタール」と3つの楽器をメインに用いた作品。アフリカ、アラブ音楽に影響を受けているこれまでのフラノフの作品の中でも最もデリケートかつ自信に満ち溢れたサウンドプロダクションが聴きどころ。ムビラ、シタール、アルパ、パーカッション、ボーカル等、暖かい音色の生楽器で紡がれる、どこの国ともわからない不思議な無国籍サウンド。またそのサウンドが醸し出すふわふわとした浮遊感が、童話の中に迷い込んだような錯覚に落ち入る、音の「妖精」フラノフにしか作り出せない魔法の音楽。アレハンドロ・フラノフのソロ作品としては本作が初国内盤化!(nature blissより)


《アレハンドロ・フラノフの「カーリ」に寄せるコメント》

 私のCDには、その時私の人生に起こっていた物事が少しだけ形象されている。私の最初のCD「アクセソリオン」(2000年)は本質的に実験的なものだった。メロディックなモチーフを避け、ループや意味のないベル音やメロディに没頭した。それは多くのセッションからなるもので、セルフ・プロデュースによる5年の歳月をかけた作品であった。次の作品「ジュスイ」(2002年)ではエルネスト・スナヘールと共演し始めた。彼は全く異なるラインをもたらしてくれた。私がすでに作曲していた歌や器楽の小品だったが、それをエルネスト・スナヘールがプロデュースを担当してくれたのだ。2003年の「リオ」では、その当時の私の心から出てくる歌に没頭し、再びセルフ・プロデュースとし、自宅で録音を行った。2004年の「オプシグノ」は、エミリアーノ・ロドリゲスをプロデューサー兼エンジニアとして行った最初のCDである。そこではとても素晴らしい結果が得られ、その後の録音を模索し続けることとなった。
 そうしてこの作品「カーリ」が生まれたのだ。我々は3つの楽器から出発した:アルパ、ムビラ、シタールである。しかし「カーリ」のコンセプトは変化し続け、今伴奏として他の楽器が加わった。一方で、少し前から私はジンバブエのショナ族の文化に特別な親和性を感じてきた。ムビラは彼らの聖なる音楽の何千年という伝統すべてを伝える楽器である。この音楽の伝統的なレパートリーから私は2つのテーマを録音した:「シュンバ」と「カリガモンベ」である。いずれも1000年以上存在し続け、特に魂を呼び起こす曲である。ショナ族の伝統と、私が作曲する際の独自のスタイルの他に、私はアフロ=アラブ音楽の重要な影響を感じている。私の最初期の作品の一つである「スーダン」はその証拠である。
「カーリ」は私に誇りを与えてくれる。すべての方向に向け成長していく大きな根を私に感じさせてくれるのだ。

アレハンドロ・フラノフ


大好きなCDをやっと入荷することが出来ました。シタールのゆったりした音色からゆっくり始まるこのCDは、途中でアフリカの親指ピアノや、アラブの楽器が出てきたり、とにかく色んな国の現地音楽の混合でちょっとどこの国の音楽か、これがアルゼンチン人によって作られたとか、ほんとにはっきりわかりません。ただ、はっきり言えるのは、凄く聴きやすい良質なイージーリスニング盤だということです。毎度思いますが、自分にとって良いCDの定義とは、(良い意味で)聴き流せるし、聴き入っても面白い、そしてそのバランスを自分の気分やその時の状況によって使い分けられる、使い分けできるということは、必然的にずっと長いタームで聴くことが出来るということで、このバランス感覚をこのCDは持ち合わせていると思います。僕も手に入れて2年くらい経ちますが、まだまだよく聴いています。
実はこの人、アルゼンチン歌手、フアナ・モリーナのバックの音楽を作る一人でもあって、あのファンタジーな音が詰まっていると言えば結構想像つく方もおられると思います。でも去年、ROVOの勝井さんから聞いた情報によると、なんとこの人、今はホームレスらしく、なんと破天荒な…、と思った記憶もあります。どちらにせよ、非常に乙なCDであることに変わりありません。ちなみにタイトルのカーリとは、インド神話の殺戮と破壊を司る女神様の名前です。


Alejandro Franov myspace
http://www.myspace.com/alefranov



山本達久